
■歌もダンスも話題のこちらの楽曲
今回はこちら!
2022年4月28日に先行配信してから、SNSでダンスを真似をしたり、棘のある歌詞にハマる若者が多い、セカオワのHabitを解説していきたいと思います!
少し長めになりますが、しっかりと読み込むと歌詞の深さがわかり、さらにこの楽曲が好きになります!
深瀬さんの才能も素晴らしいです。。
この楽曲は元々映画”ホリックxxxHOLiC”の主題歌として書き下ろされましたが、
2022年末のレコード大賞で大賞を受賞したり、
MTV主催のMTV VMAJ 2022でBest Dance Video賞とVideo of the Year賞を受賞し、2冠を達成するなど、
様々な場面で楽曲が認められているのがわかります。
まだPVを見てない方はこちらからどうぞ!
■Habit=習慣・癖
分類、区別、ジャンル分けしたがる
ヒトはなぜか分類したがる習性があるとかないとか
この世の中2種類の人間がいるとか言う君たちが標的
持ってるヤツとモテないやつとか
ちゃんとやるヤツとヤッてないヤツとか
冒頭の歌詞では人間の習性についてを説明しています。
楽曲のタイトルや内容にあるように、人間は基本的に物事を二元論で語る習性があると言うことが歌われています。
2つの対極するワードを、例えとして出しています。
その中でこの楽曲を届けたい対象についても併せて歌っています。
世の中の物事を二元論で唱えてしまうような人たちに対して、この楽曲を聴いて考え方を改めて欲しいという、意図を説いています。
君らは分類しないとどうにも落ち着かない
気付かない本能の外側を
覗いていかない? 気分が乗らない?
前述した”この楽曲を聴いてほしい標的”に対して、本能的に二元論を唱えている思考の外側を、少し考えてみないか?と問います。
もっと 曖昧で 繊細で 不明瞭なナニカ
二元論とはそもそも2つのある事柄から成り立っているものですが、世の中というものはそんなにシンプルなものではないということが歌われています。
世の中は“繊細で不明瞭”であり、2つの事柄で解決できるものではないのです。


やってるのにイケないヤツ
持ってるのに悟ったふりして
スカしてるうちに不安になっちゃったりするヤツ
前のところで解説した内容として、例え話を持ち出します。
二元論では2つの事柄で解決しますが、
“例えば持ってるのに出せないヤツ”や、
“やってるのにイケないヤツ”、
“持ってるのに悟ったふりしてスカしてるうちに不安になっちゃったりするヤツ”など、
“○○だ”では到底片付けることができないようなことが世の中にはたくさんあることを伝えます。
“彼女がいて、どうせ俺のことは大好きだから別れない!なんてわかったふりをして調子に乗っていたら、なんだか彼女の様子がおかしく、不安になってしまう。”
というように考えることができます。
アタシは普通の主婦ですと
それは良いでしょう? 素晴らしいでしょう?
不可能の証明の完成なんじゃない?
ギフテッドとは生まれながらの天才のような人のことを言います。
ギフテッドと普通の主婦を対比として表現します。
“主婦ですと”と韻を踏むことで、テンポ感が素晴らしいです。
“不可能の証明”ということで、
二元論で語ることが可能と思っている“標的”を論破する様子が描かれています。
ただ、完成だ!ではなく、“完成なんじゃない?”と合わせて、何度もハテナで問うあたり、
楽曲を歌う主人公が”この話を理解する人”と”理解しない人"と、二元論で語っていないことがわかります。
あくまでも”標的”に対して問いているスタンスなのです。
そんな無責任になりはしない
ただその習性に喰われないで
そんなHabit捨てる度 見えてくる君の価値
前述したように、あくまでも主人公は”理解しろ!”と言っているわけではありません。
“夢を持てなんて言ってない”ですし、“そんな無責任になりはしない”とあるように、
理解を求めるわけではありません。
ただ、二元論で語ってしまう人間の習性だけを元に生きるのではなく、少し違った角度で考えることで君の価値は見えてくると謳っています。
こーゆーのって好物
ここまで言われたらどう?
普通 腹の底からこうふつふつと
俺たちだって動物
故に持ち得るOriginalな習性
自分で自分を分類するなよ
壊して見せろよ そのBad Habit
癖のあるサビでは、主人公自身も世の中の1人である動物であり、だからこそ述べてきた感情があることがわかります。
一方で、1番の歌詞にあるようなことを“ここまで言われたらどう?”と、
イライラするでしょ?と問います。
この楽曲にある”標的”に対し、
誰かから二元論で語られることはイライラしてしまうくせに、自分自身ができないことや人を指摘する時には二元論で語る人間の習性と、
そんな悪い修正や癖はもう壊してしまおうということを伝えます。

説教するってぶっちゃけ快楽
酒の肴にすりゃもう傑作
でもって君も進むキッカケになりゃ
そりゃそれでWin-Winじゃん?
こりゃこれで残念じゃん
そもそもそれって君次第だし
その後なんか俺興味ないわけ
1番とは一転、主人公の本音が描かれているここの歌詞。
上から下へ説教をする際、上の人間は説教することによる快楽を得て、下の人間は指摘を受けたことにより成長するキッカケができる。
それって、結果的に両方とも得をしてないか?ということです。
説教をする時に空が快楽になってしまう大人って一定数存在しますよね。
ただ、成長できれば誰も損してなくない?という面白い見解です。
“君次第だしその後なんか俺興味ないわけ”とありますが、
結局は1番で謳ったように、自分次第なんだよということが謳われています。
強めの歌詞に隠された優しさが見えますね。
ってヒトに問われる事自体
終わりじゃないと信じたいけど
そーじゃなきゃかなり非常事態
君たちがその分類された
普通の箱で燻ってるからさ
俺は人生イージーモード
ずっとそこで眠っててアラサー
ここでも先ほど同様、説教チックなことが歌われています。
結局は自分自身、自分次第だということが謳われていますが、
それができない人たちがいるおかげで“俺は人生イージーモード”で、ある程度の役職であぐらをかいて歳をとることができる。ということも歌っています。
だから足掻いて足宛いて醜く吠えた
俺のあの頃を分類したら
誰の目から見ても明らか
すぐ世の中、金だとか、愛だとか、運だとか、縁だとか
なぜ2文字で片付けちゃうの
“誰の目から見ても明らか”なスペックの低い俺でも、だから自分を変えるために“足掻いて足宛いて醜く吠えた”そうです。
主人公自身は劣等感を抱きながらも頑張った結果、成功を収め、今があるよということを、標的に対して伝えます。
金や愛、運や縁、世の中のことは大抵この2文字で片付けることができますが、1番で二元論を嫌った主人公は、こういう風に型にハマる考え方を嫌います。
複雑で不明瞭なナニカ
悟ったふりして驕るなよ
君に君を分類する能力なんてない
最初の方に出てきた歌詞とかけています。
例えばと言いつつも抽象的に解説をしていましたが、ここでは標的に対してしっかりと問います。
二元論や2文字で語ってしまう人間ですが、結果的に成功を収めた主人公からすればその考え方は全く無意味です。
君は君を(自分自身を)分類すること自体が間違っており、そんな能力はないのだから、二元論や2文字で語るのはやめよう。ということが謳われているようです。
こーゆーのって好物
ここまで言われたらどう?
普通 腹の底からこうふつふつと
俺たちだって動物
故に持ち得るOriginalな習性
自分で自分を分類するなよ
壊してみせろよ そのBad Habit
悪い習性は壊してしまえということが本当に伝えたいことです。
1番と同じ歌詞で、強調して伝えます。

■じっくり読んだらとっても深かった!
いかがだったでしょうか?
考察の中で”伝える”という文言を使っている部分がありましたが、主人公はあくまでも”伝えたいけど簡単に伝えるほど優しいやつではない”ということが、楽曲を考える中でわかります。
簡単に人生のやり方を教えてくれるほど世の中は甘くないということや、気づいているようでみんな気づいていない人間の本質を、しっかりと主人公なりの伝え方で表現されてましたね!
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